自分が最初にこの映画に興味を持ったのは映画『ロジャーラビット』のパンフレットに寄稿された手塚治虫先生の文章から。昭和30年代には日本でも公開された作品で、本国では根強い人気を誇っているようです。
『ロジャーラビット』の中の引用だけでなく、藤子Fの異色短編『ヒョンヒョロ』に登場するウサギもこの作品にインスパイアを受けている点があると思われます。
身長6フィート(約2メートル)のウサギと友達のエルウッドと”その友達”が見えない周りの人たちの騒動を描くストーリー。
莫大な財産を相続して働かずに飲んでばかりいる中年紳士エルウッドは姉と姉の娘と暮らしているのですが問題はエルウッドの見えない友達。エルウッドはその友達”ハーヴェイ”を紹介するのが礼儀だと思って来客に次々紹介します。しかし相手は見えない友人をいるように振舞うエルウッドに驚き逃げていき家族は浮くばかり。
姉や姉の娘もこの奇行に頭を悩ませ、エルウッドを精神病院に入れようとするのですが……。
スクリーンにはまったく登場しないウサギの妖精”ハーヴェイ”がさもいるように振舞う紳士エルウッドを演じるのは『素晴らしき哉、人生』のジェームス・スチュアート。
エルウッドを心配する姉を演じるジョセフィン・ハルはこの作品の演技でオスカーを受賞。
見終わった後に暖かい気持ちになれる作品です。
果たしてハーヴェイは存在しているのかいないのか。エルウッドの上品さと同じように全編を通して控えめで上品な演出で描いてゆく。展開が経つにつれ見えないものの存在を信じさせる説得力を持つ描写は万人に好感を抱かせることでしょう。
ハーヴェイが存在するのか?もちろん僕は存在している方に一票です。
DVD発売中
■関連エントリー
映画『素晴らしき哉、人生』の影響 [2004年12月25日(土)]
姉や姉の娘もこの奇行に頭を悩ませ、エルウッドを精神病院に入れようとするのですが……。
スクリーンにはまったく登場しないウサギの妖精”ハーヴェイ”がさもいるように振舞う紳士エルウッドを演じるのは『素晴らしき哉、人生』のジェームス・スチュアート。
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